体が悲鳴をあげていた。
「是非、関さんにお願いしたい!」
自分の体力と時間を横に置いて、それならば!っと・・
駆け出しは仕事を選んでいる場合ではない!
経験を積め!と先輩の言葉を頑なに通してきた。
あらゆる業界・組織からのご依頼案件が同時並行で進み、年度末に向け否応なしに納期は指定され、少し渋滞してきたのは判っていたが、昔のように無理が効かない。そう50歳なのだ。
処理能力の問題もある。それも認める。
要領よく品質を落とす事も出来る。が、性分でそんな事はしたくない。そんな想いが疲れきった体を突き動かし、ニンニク注射のお世話になりながら続けた。
もう何週間もテレビも見ていない。まともな睡眠も同様だ。そんな時に一本の電話が・・・
「関さん、少し無理してるでしょ!もう少し時間に余裕が持てるように俺から言っとくよ!」
発注主の上位者からだ。私はその組織の上下関係には無頓着で、思い違いに恥ずかしい思いを感じると同時に、その方の職位が持つ権限をこんな形で使わせてしまった事を詫びると共に、こんな形で使うその懐の深さに思わず涙腺が緩んでしまった。
その後も出来るだけ私に負担をかけまいとその権限で動いて頂いた。
いつかそんな職位・立場に就いた場合には、同様に人を助けるためにも「力」を使いたいとこんな歳になっても思うのです。
Kさん、ありがとうございます。久しぶりに家酒しました。今日はゆっくり寝ます。
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