不易流行とカタカナ新語

最近旧知の言葉も新語・カタカナに変換させられる機会が多くなった。アディショナルタイム(ロスタイム)、エビデンス(裏付け)、リスケ(予定組み直し)、ペンディング(保留)、ジェンダー(性別)etc
インナーマッスル=体幹とかもここ3年程で定着したんじゃ?
別にオッサンの愚痴を言おうとしてるんじゃないんだよね。
東京の馬鹿共が世に蔓延るよう変換造語を進めているのだろう。
世の中って言葉だけじゃなく制度や法律、技術革新に人口構成やら相互に関係しながら際限なく変化していく(させられていく)
そんな変化の中にあって、ご商売される方々には、相当な変化が求められる事も事実としてあるのですが、
流行を取り入れようと無理して失敗する様や、昔ながらのやり方を一途に通し、好調な会社も結構あります。
流行、ジレットモデル、フリーミアム…これらビジネスモデルの解説書籍は数多く出版され、余談だが、当然読了し、悲しいかなこの職に就いていると簡単にセミナー原稿は出来上がると感じた(恥ずかしいからやらないが)
商売には敵(競合)がいるのが通常。
近くにいればお互い意識し、対抗策も考えるだろう。
遠くにしか存在しない場合は慢心を生む場合が多い。これを「立地に胡坐をかく」と私は表現している。

昔経営支援したとある地方の企業様のケースですが、同業者は近くに見当たらず、「ま~いど!」てなやり取りが普通の地域密着型の商売で通用していたが、ある時から都市部の中~大手業者の攻勢が掛けられ、緻密で実に洗練された営業手法と実績で、そのエリアの市場を奪っていった。
慌てて対策を講じようにも、対策なんて考えた事も無いから価格(値引き)位しか浮かばない。

大手の真似なんて資金力の差もあって到底出来ない。

しかし、この会社には大手に負けない「提案センス」と「道具」があった。狭くても(狭いから)地域での知名度・密着信用度は当然である。

逆に大手から学ぶべき点は取り入れ、何となく顧客も「分かっているだろう」と勝手に思い込んでいた事を、誰にでも分かり易く丁寧に伝える工夫に着手された。
結果現在も苦労は続くが低迷からは脱出している。

後日談で「このエリアの顧客も歳を取り、入れ替わり、数は減り、考え方も変化した。だけど不変の心理を捉える事、こちら側も合せる変化と、揺るぎない理念の存在を伝える必要がある事を実感した。少しエリアを拡大する事も考えられるようになったよ! 関さん、あとはどう表現するか?だな(笑)」と社長が刻まれた皺を深くした満面の笑みと傍らでキラキラした目で同席された息子さんの顔が忘れられない。